ミスミャンマー代表が涙で訴えたのは、ミスグランドインターナショナル・コンテスト
ミャンマー情勢が連日のように伝えられています。
軍によるクーデターの下、反対派の国民に容赦のない暴力を振るい、多数の死傷者が出ているとか。さらに隣国タイに逃げ込んだ少数民族の難民が出ているなど、今の時点で、情勢のゆくえはわかりません。
そんな中、世界的ミスコンテストに出場中のミャンマー代表のハン・レイさんが、「自分の国が大変なことになっている。自分はここでこんなことをしていていいのか。」と、涙ながらに世界に支援を訴えたことも、大きなニュースになりました。
この記事では、そのミスコンテストについて書いてみたいと思います。
このミスコンテストは、ミスグランドインターナショナル。
このURLがそれです。
ミスグランドインターナショナルは、比較的歴史の新しいミスコンテストですが、急速に規模を拡大しています。
もともと、タイでミスワールドなどを主催していた、Nawat Itsaragrisilさんが中心となって立ち上げたもの。
この方がNawat Itsaragrisil さん。 ナワット・イタラグリシルと発音するようです。
もともと、ミスワールド・タイ大会などのプロデューサーをしていた方のようですが、ミスワールドの仕事を降りた翌年、2013年にミスグランドインターナショナルのメインプロデューサーとして、この大会を始めました。
なので第1回目からまだ10年経っていないのです。
最初は、参加者も参加国も少なかったようですが、今では、アメリカやヨーロッパからも代表が来るようになり、堂々たる世界的ミスコンテストに成長しています。
開催地も、バンコクばかりだったのが、ラスベガスやベネズエラのカラカスなどでも、開催しています。
なお、参加条件に「生まれながらの女性であること」という項目が入っているのは、タイらしいというか、今の時代ならではでしょうか。
今年、2021年度の開催地はバンコクで。
いわば、タイ発祥の世界的ミスコンテスということで、タイの観光業界も応援しているようです。
それぞれの国ではミスグランドとだけ呼ばれ、国ごとに代表選出大会を開催し、世界大会では語尾にインターナショナルとつく大会となります。
今年の日本代表は、佐治瑠璃さん。
大学生で、実家は1300年続く神社とかで、将来は宮司になりたいとのこと。
佐治瑠璃さん。動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=iVo52TajCMo
ちょっとうがった見方ですが、ミスアースというコンテストがあり、日本からも代表が送られています。
実はこれ、フィリピン発祥のミスコンテスト。予想外と言っては悪いかもしれませんが、かなり大規模なミスコンテストで世界的なイベントに、急速に成長しました。
今は参加国数もミスユニバースやミスワールドをしのぎ、世界4大ミスコンテストと称しても違和感がありません。
東南アジア諸国は国ごとに張り合う風潮があります。
フィリピンでそれだけのものが出来たのなら、わがタイでも、という対抗意識がこのミスグランドインターナショナル・コンテストを育てたのかもしれません。
となれば、同じようにミスコンテストの盛んなベトナムやカンボジアからも、新しいミスコンテストが始まるかもしれませんね。
ミスアースコンテスト
ミャンマー代表のハン・レイさんが、笑顔しか見せないように、早くなることを願っています。
こんな時期でもミスコンテストは元気
タイトルと、ちょっと違う書き出しになってしまいますが、この新型コロナ流行の2020年。ミスコンテストも大きな影響を受けています。
規模縮小やオンライン化。どうやら今年は中止というミスコンテストもあるようです。
これは日本のみならず、世界的にそのようです。
そして私たち、日本ミスコンテスト協会が主催するミスコンテストも、重大な影響を受けてしまっています。
こんな時だからこそ、開催されるミスコンテストを紹介します。
アメリカの Miss Muslimah USA
日本語でミスムスリマと読みます。
イスラム教徒をムスリムと呼ぶことはご存じの方も多いでしょう。このムスリムというのは男性形の発音で、女性形はムスリマと発音します。
こんな感じで開催されています。
開催は2016年からとのことです。
当然のように、水着審査なんかはありません。
さらに服もかなり面積が大きく、肌を覆っている感じです。セクシーさとはほど遠い。
皆さん頭にヴェールのようなものをかぶっています。
これはイスラムでは、女性は髪を他人に見せてはならないという教義があり、大人の女性はほとんどかぶっています。
呼び方は、この写真のように髪だけ隠すのをヒジャブ、髪から体を含めて覆うものをチャドル、アラビアの写真などでよく見かける、目だけだしたり、顔全体を隠す黒いヴェールをブルカと呼びます。
イスラム女性がこのヴェールをつけないのは、いわばパンツをはかないのと同じだと言っていたイスラム女性がいました。
ただし、この写真にはいませんが、被らない人もいます。
ちなみにこの方が主催者。やはり女性です。
しかし、ムスリマ女性といえども女なのです。美しくありたいと思うのは世界共通。宗教の違いなどありません。
これは、イスラム女性のためのアクセサリーの広告写真。
なかなかセンスがいいですね。
かなり以前になりますが、日本で開催されたあるミスコンテストにパキスタン代表として出場した女性がいましたが、パキスタン政府から「我が国ではミスコンテストは開催されていない。その女性は代表ではない。」と強く抗議され、代表を辞退させられた例がありました。
その人は、どうやって選ばれたのでしょうかね。
また、別のミスコンテスト世界大会にインドネシア代表が参加し、これも物議をかもしました。
ちなみにその女性は、中国系のインドネシア人でムスリマではなかったとのこと。
宗教の違いについて、ここでは言わないことにしましょう。
しかし、世界のすべての女性が、その美しさで輝けることを祈りたいです。
ムスリマの美しい方々の姿を動画で張り付けておきます。
ムスリマの美女ギャラリー
ミス香港 やっぱり開催 オンラインで
前の記事で、ミス香港が中止になったと報告しましたが、また状況が変わったようです。
TVB's Miss Hong Kong Pageant 2020 is back on
訳)ミス香港ページェントが再開されます。
As it turns out, the 2020 Miss Hong Kong Pageant will not be cancelled after all.
Not only that, the much-anticipated beauty pageant will now be conducted online and adopt a reality show format.
訳)ミス香港ページェントは、結局中止にはなりまりせん。
待望のコンテストは、オンライン形式で開催され、リアリティショーの形式になります。
とのこと。
プレスリリースによると、ミス香港はオンラインの形で開催され、各自が映像を投稿するような形式になるようです。
ミス香港にはスポンサーがたくさん付いています。スポンサーの提供する化粧品などを、オンラインで使用してみせて、その感想を話したりする形式を考えているようです。
どんな形になるのでしょうか。
いずれにしても、現在の新型コロナ肺炎の状況からすれば、致し方ないのかもしれません。
ミス香港とは香港の人たちにとって、どのようなイベントなのか。
このイベントは1973年に第一回が開催され、もはや50年近い歴史があります。
これがその記念すべき第一回ミス香港。
画像が古いですね。見にくくてすみません。
この時の優勝者は、孫泳恩さんという人で、「ゴルゴ13 九竜の首」という千葉真一さん主演の日本アクション映画に出たらしいです。
映像を探したのですが、残念ながら見つかりませんでした。
以来、ミス香港は大スターへの道。一夜にして女王となるイベントとして香港の人たちに定着しました。
テレビ局は莫大な製作費をかけ、海外でイベントを開催するのが恒例です。
これはミス香港、北海道でのロケのようす。
ビキニ姿で寒くないのでしょうか。夏だからいいのかな。
これは熊本を訪れた時。くまモンとパチリ。
このように、ミス香港の海外イベントは意外に日本でロケをやっています。
これはスポンサーに旅行会社が付いているからで、日本旅行の宣伝の意味もあるようです。
香港の人たちにとって、ミス香港は日本でいうなら甲子園大会か紅白歌合戦か。
そこまでいうと言いすぎかな。でもそれくらいの恒例イベントなのです。
それが今年はオンラインで。もちろん海外ロケも無いでしょう。
オンラインになることで、今までにないミス香港ページェントが見られればいい。
それを祈りたいですね。
香港のミスコンテストが次々中止に
例年、香港の一大イベントとして開催されてきた、香港小姐競選(ミス香港)が今年は中止になることが発表されました。
その他のミスコンテストも、軒並み中止か、良くても対応検討中のようです。
理由は言うまでもなく、新型コロナウィルス肺炎の流行です。
このミス香港は、第二次大戦後に始まり、いままで中止されたことはありませんでした。
これは2019年度の動画。
香港はミスコンテストの盛んな地域で、ミス香港以外にも、ミスアジアだのミス国際中華などいろいろのコンテストが開催されています。
そのミスコンテストも軒並み中止です。
國際中華小姐競選(ミス国際中華)も2020年度は中止。
このミスコンテストは、全世界にいる中華系の人を対象に、各国の中華系の女性たちから代表を選んで、世界一を決めるというコンテスト。
こんなことが出来るのも、世界人口の5人に一人が中国人だからでしょう。
これは2019年度
この時のタイトルは、
1位が香港、2位がハワイ、3位がニューヨーク、4位がバンコク・タイ、5位がロンドンとタヒチと、それぞれの代表で分け合うというものでした。
全世界を対象に、中国人だけのミスコンテストを開催できるというのは、さすがは中国人と言うべきか。
残念ながら、これも中止です。
ミスアジアコンテストはどうなるのか。
HPによれば、まだ何の決定もなされていないようです。
下の画像と動画をご覧の通り、ミスアジアと称していますが、主催は香港のテレビ局で、出場者もほぼ中華系の人ばかりです。
日本人が出ているのは見たことがありません。
これは2019年度の動画
これを書いている時点で、まだ公式な発表はなされていませんが、開催は難しいでしょう。
香港はグローバル都市で、世界中から人が集まってきます。
だからこそ、この新型コロナウィルス肺炎の流行の直撃を受けたかたちですね。
どうしようもないことです。私たちもStayHomeで、なんとかこの難局を乗り切るしかありません。
皆さんがんばりましょう。
世界のミスコンテストはアジア系美女が進出
Miss Grand International, MGIというミスコンテストが、ベネズエラで開催されました。
2019年度ですが、この年度はベネズエラ代表が選ばれました。
このミスコンテスト、アジア系や黒人などが目につきます。
その理由は、このMiss Grand International, MGIというミスコンテストは、始まったのが2013年と比較的新しく、しかも主催したのはタイ人です。
第一回もタイで開催されました。
この人が主催者。Nawat Itsaragrisilさん。
タイでは人気の司会者だとか。
日本からも代表を送っています。
湊谷亜斗林さん。2019年度日本代表。青森の出身だそうです。
このミスコンテストは、タイで設立されたせいではないでしょうが、やはりアジア系やアフリカ系の皆さんが多数出場しています。
グローバルのミスコンテストは、これまで白人の出場者が多く、優勝や上位入賞者は香白人が当たり前で、日本人がいい成績を残すと、それがニュースになるほどでした。
アジアやその他の地域からミスコンテストがはじまると、アジア系やアフリカ系の美女たちが活躍するのも珍しいことではなくなるでしょうね。
ちなみに上の写真は、インドネシア代表。かつてイスラム国であるインドネシアで、ミスコンテストに出場した女性が、逮捕された例がありました。
何の罪なのか知りませんが。それから考えると、時代は変わりました。
それからちょっと変わった、このMiss Grand International, MGIの出場条件。
「生まれながらの女性であること」
ニューハーフや性転換が普通に行われているタイ発祥らしい条件でしょうか。
ちなみにこの方はタイの男性です。
ミスコンテスト 見た目の違いは
アメリカで開かれているミスコンテストで、話題になっていることがあります。
アメリカで5大大会と言われているミスコンテスト。
昨年12月に開催の「ミス・ユニバース」。同じく12月、ロンドンで開かれた「ミス・ワールド」。開催は2018年になりますが「ミス・アメリカ」、同じ年の「ミス・ティーンUSA」、同年「ミス・USA」。
すべて黒人が優勝したということです。
アメリカの白人、黒人の人種対立は根深いものがあり、年配のアメリカ人には白人と黒人がカップルになるのは「不道徳」だという感覚を持っている人も、まだまだいるのだとか。
しかし、若い世代ほどその感覚は薄れつつあるのも事実。
そういえば、今日本でも話題になっている、ヘンリー王子とメーガン妃のカップルも白人と黒人ですね。
メーガン妃はご存じの通り、黒人の血が半分まざっています。
これは日本ではほとんど報道されていませんが、イギリスの保守的な人たちには、メーガン妃が黒人の血を引いていることを挙げて、ロイヤルファミリーに好ましくないという声も、やはりあるのだとか。
若いヘンリー王子はもちろんそれに反発しています。
今、夫妻がイギリス王室を離脱するニュースが流れていまずか、根底の理由は黒人であるメーガン妃を守ろうとしての行動なのでしょぅ。
さて、ミスコンテスト世界に話に戻りますと、世界的にはもはや人種の壁を越えた、ミスの選考は当たり前になっています。
ミスフランス 2020は、グアドループ代表。
グアドループはカリブ海に浮かぶフランスの海外県。住民のほとんどはアフリカから移住してきた黒人かその混血。
ミスユニバース、オーストラリア代表2018は、Francesca Hungさん。フランチェスカ・ハンさんと読むのが正しいのでしょうね。
父親が中国系。母はアイルランド系だそうです。
プライベートショット。
なかなかチャーミングですね。
かつてオーストラリアは白豪主義をかかげ、白人以外の移民を認めませんでした。隔世の観があります。
そういえば、ミス香港にこういう方も出場しました。
Perrieさん。オーストラリア出身の方だそうです。
見てのとおり、見た目は完全に白人でヨーロッパ系です。
ミス香港は、地元でもかなり保守的な選考を行うという評判で、Perrieさんが出場したのは新鮮だとして話題になりました。
惜しくも上位進出はなりませんでしたが、翌年は保守的と言われるミス香港でも、日本人の混血の出場者が出ましたので、ミス香港も変わりつつあるのかもしれません。
グローバリズムの時代を迎え、世界にはさまざまな人たちが行き来しています。移民、外国人はもはや珍しいものではありません。
私たちの周囲にも、肌の色が違う人は普通に暮らしています。
この記事のようなことは、これからはもう話題にもならないのかもしれませんね。
ミスコンテスト反対 は終わらないけれど
法政大学が、学内のミスコンテスト反対の声明を出しています。
法政大学
https://www.hosei.ac.jp/NEWS/gaiyo/191129.html
>「ミス/ミスターコンテスト」について このイベントについては、本学の関知するものではなく、また本学の施設を利用しての開催も認められていません。
その理由として法政大学はこのように言っています。
>本学では、自主法政祭実行委員会(市ヶ谷地区)が大学祭に際して掲げてきた「基調・理念と諸問題」という文書の中で、「ミスコン」に対し以下のような見解を長年にわたって示してきました。
「ミスコン」とは人格を切り離したところで、都合よく規定された「女性像」に基づき、女性の評価を行うものである。
主催の学生団体は、困惑しているようで、改めて声明を出すと言っています。
ミスコンテスト反対の意見は、たまに聞きますが、大学が声明を出すというのは珍しいです。
実は、大学だけでなく、昔からミスコンテストに反対する意見は結構あったのです。
1976年に、名古屋大学のミスキャンパスコンテストで、大学内の「女性問題研究会」という、おそらく女子学生が中心になったグループが反対して、混乱しました。
1987年には、東大でやはりミスキャンパスコンテストを開催しようとして、これは乱闘騒ぎにまでなったという記録があります。
今、東大は美人が多い大学として、ミスコンテストが大きな話題になるくらいですから、隔世の観がありますね。
2019年のミス東大
1990年代には、一般のミスコンテストに対しても、一部の女性団体が反対運動を起こして、マスコミが取り上げたりしていました。
その理由は、おおむね共通で「女性差別だ」「外見で女性を評価すべきではない」などなど。
しかし、ミスコンテストは続いています。
理由は簡単です。女性自身がやりたがっているからです。
今、世界的にもミスコンテストの主催団体のトップは女性です。参加希望者はどんどん増えています。
皆、ミスコンテストをやりたがり、参加したがっているのです。
ミスフランスと、主催者のGeneviève de Fontenay。左側の人です。これはカンヌ映画祭にミスフランスと登場した時のもの。
ミスコンテストは女性たちのイベントになっています。
女性を外見で判断すべきではない。そういう意見はあっていい。いや、その通りだと思います。
しかし「女として」評価してもらいたい。これがミスコンテスト参加者の声の集約だと思います。
もちろん私たちもそうです。